◆ 「夏」の印を持つ謎
10 件の謎が連なり候。
- ◆ 真昼の畑、一本の背き
照る日の続く畑、向日葵はみな南を向いて咲く。されど一本ばかりが、沈む日の方を向いてござる。
- ◆ 土用の膳
夏の膳に涼を三品。その名を口に上せれば、いづれも同じ音より始まる。土用に伝はる「うの字」の習ひを、鰻一匹をらぬ膳に託した一問。
- ◆ 和同開珎・絵図 其の三(夏の厄払い)
夏の疫を払ふ祭にゆかりの絵図にござる。四つの絵は、真ん中の一字を待ってをる ── 和同開珎・絵図、これにて三度目。
- ◆ 呼び名は移ろひて
軒に、棚に、膳に ── いづれも夏の涼。添へたる題字は古き呼び名。今の呼び名にて、三つ申されよ。
- ◆ 四つの景、空を読む
燕・蛙・朝焼け・蜘蛛の巣 ── 四つの景に通ずる古の知恵、その名やいかに。おまけは仲間外れ探し。空を読む夏の重ね問にござる。
- ◆ 七夕・短冊、頭を揃へて
五色の短冊、軒端に揺れる。めいめいの願ひの頭を、左より順に口ずさめば ── 七夕にふさはしき、あるものが結ばれ候。
- ◆ 三句三図・其の三
三つの絵、三つの句、詠み手はひとり。景を一幅に切り取る、その眼の主を導かれよ ── 三句三図、第三の巻。
- ◆ 四つの花時計、紛れあり
時計の盤に咲く、朝昼夕夜の四花。その名を読み解かば、なほ一つ、素性を異にする紛れ者あり ── 二層仕立ての重ね問。
- ◆ 手習ひ処の絵手本、夏の判じ一問
〈手本〉の作法に倣ひ、三つの絵を継げば、夏の涼み顕るる判じ一問。
- ◆ 夏至の塔、季違ひの雁
陽の極まる夏至、五重塔のかなたを一棹の影が渡りゆく。夏には来ぬはずのその鳥と、空に聳ゆる塔と ── 上より繋ぎて読み解かば、夏の膳に涼を呼ぶひと品の名が、ふと顕るるはず。