◆ 「言葉」の印を持つ謎
4 件の謎が連なり候。
- ◆ 軒三灯・打ち物の宵
鍛冶町の夜更け、軒に提灯が三つ。正面に見ゆるは、上より「こ」「と」「の」。胴にはめいめい五つの字。この夜に打ち上がりしは何にござるか。
- ◆ 軒三灯・秋の夜
軒に提灯が三つ。正面に見ゆるは、上より「ち」「か」「ま」。されど胴は丸く、ひと巡りに五つの字が書いてござる。誰もが子供の頃に諳んじた並びに託した一問。
- ◆ 借り花の皿
桜、牡丹、紅葉。盛りの季は三つとも別にござるに、一枚の皿の上では揃うて咲いてござる。花の名を掲げ、まことの品は口に出さぬ ── 江戸の店先に生きた符丁に託した一問。
- ◆ 涼風の前の、三つの名
夏の夕暮れ、空の一方が重く沈む頃。銀竹、神立、肘笠 ── 古き人が「みな同じ一つのもの」と申した三つの名。姿と、由来と、降り出しの急なさま。三方から一つを指す異称に託した一問。